防水・断熱

waterproofheatinsulation

COLUMN #39

それでもバルコニーをつくりますか

04,Oct,2018

防水・断熱


2階にバルコニー(ベランダ)をつくっている住宅をみることがあります。

自分が設計した物件で部屋のある上にバルコニーやベランダをつくったことはありません。
なぜかというと雨漏りのリスクが格段に上がるからです。

一般的に建物の上部は屋根を架けます。
通常屋根は勾配をつけて水が流れるように作られています。
もちろん屋根自体に防水性能がありますので問題はまったくありません。
もし屋根から雨漏りをしても勾配に沿って水は表面を流れるので大量の水が侵入しにくいです。

そこでバルコニーの防水についてどのように行われているかというと、一般的なものは耐水性のあるボードにFRP防水を塗ってあります。厚みは3~5ミリ程度で、FRP自身硬い材料です。木造は基本的に建物自体が揺れたり、動く構造なのでその動きに追従できなくなると亀裂が入り水が侵入するようになります。
バルコニーの表面は基本的にはほぼ水平で水が流れるくらいの勾配がついている程度です。もし防水性能がなくなれば水はそのまま下に染み込み、雨漏りが発生するでしょう。雨漏りが発生すれば下の部屋にも影響が出て最悪の状況になってしまいます。

また、防水材料は10年保証が基本になっています。しかし、FRP防水の保証書には5年程度でトップコートの塗り直しをしないと10年保証をしてもらえないと書いている場合がありますので注意が必要です。

また、防水の劣化は早いので少なくとも15年程度で改修が必要になります。

このようなリスクを考えると私は部屋の上にバルコニーを作ることができませんでした。
もちろん施主にはそのことを説明した上で了承いただきました。このようにバルコニーを作る場合ハウスメーカーの営業の方はそこまで説明してくれるでしょうか。

最後にビルやマンションの屋根は勾配のない水平な屋根じゃないの?と言われるかもしれません。鉄骨や鉄筋コンクリートの屋根は通常水平に作ることが多いですが、防水の下地はコンクリートで動きにくい材料で作られているため、問題が生じにくいのです。もちろん15年程度で改修が必要になります。