構造・耐震

structure

COLUMN #05

耐震性能

14,Jan,2018

構造・耐震

ハウスメーカーや工務店のチラシ、ホームページで「耐震等級3を標準仕様」等の表示をみると思います。

これは性能評価制度上の耐震性能の等級表示です。

耐震等級は1~3まであり、等級1は建築基準法の基準同等となり,等級2は基準の1.25倍の耐震性能、等級3は基準の1.5倍の耐震性能となっています。耐震等級3は性能評価上もっとも等級の高い耐震性能がある住宅といえます。

ただし、注意しないといけないのはそのハウスメーカーや工務店が性能評価申請を行って等級3を取得するのか、性能評価申請は行わないけども等級3程度の設計を行うのか、どちらのことなのか確認しておく必要があります。

前者であれば審査機関が審査を行いお墨付きをもらうので全く心配はありません。後者の場合は注意しないと実際には耐震等級3にならない可能性があります。

ではなぜ後者では実際の耐震等級にならないかというと初めに書いた等級2は基準の1.25倍の耐震性能、等級3は基準の1.5倍の耐震性能」というところがポイントです。

意外と多くの方が勘違いをしており、基準の1.25倍」を「壁量を1.25倍」入れればいいと考えていることがあります。

実際の計算上の詳細は省きますが1.25倍と言うのはあくまでも性能上の数値であり壁量の数値ではないのです。では実際に耐震等級2(1.25倍)とするには壁量は約1.5倍程度、耐震等級3(1.5倍)とするには1.9倍程度入れないと求められている壁量になりません。また石川県では多雪区域になるためさらに増えます。

このようなことを知らずに壁量を基準の1.25倍確保して「我が社は耐震等級2を確保しています」などと言われている会社もあるのです。

以前に私が住宅の設計監理を行った際に、瑕疵保証の検査員との雑談のなかで

随分壁量が多く感じるね」と言われたので、

壁量は建築基準法の1.5倍以上を基準に設計している」と話したところ、

検査員の方から

それは耐震等級3ですね」と言われたことがありました。

もちろんこれでは耐震等級2程度ですよ、とお伝えしても理解していただけませんでした。

このように等級の性能は壁量の倍率と勘違いされている方が多く見られます。

そのためチラシやホームページに書いている性能等級については注意しないと、

実際に完成した住宅の性能が思った等級を満たしていない可能性があります。